2021/02/22 10:55
奇麗な空だった。ただ、ひこうき雲の跡をすーっと目でなぞるくらいの短い戯れで、僕の頭は、撮影範囲とシェア脳で埋まってしまった。声が漏れるほどの感動に至らなかったけれど、じゅうぶんに奇しく麗しい空だった。
間口7メートル強はあるビニールハウスの中で、僕は、農業資材の衣替えみたいな仕事をしていた。
しばらく雨を貰っていない乾びた地面からは、湯気のように埃が立ちのぼり、視界も呼吸も困難だったが、不織布マスクと持ち前の細い目が助けてくれた。
衣替えといっても、季節のようにくっきりはっきりしていない。袖の有無とか、裏起毛がどうのこうのと、単純明快であればいいのに。いわば衣替えと断捨離を足して、そこにストレスを掛け算したような、複雑怪奇な、そして、世代を超えた共同作業である。
子「」 親『』
「この、ただ重いだけのやつ、そろそろ捨てないの?」
『んー、まだ何かに使えるかもしれないんだよなぁ』
「でも20年以上もホコリかぶって、置いてあるだけなんだよ?」
『あとで考えよう』
「こっちは?こっちはもういいんじゃない?」
『うーん』
「じゃあ、いいよ」
この ちょくごに みた そらでした。
だからこそ、しみじみと、かんじたんだ。
空はいいなあ。
地上では、こんなことばかりです。
空はいいなあ。
でも
でもね
台風は、来ないでください。
大雨も、やめてください。
天気予報を、当てさせてください。
それにしても
とっても きれいな そら でした
★きれいなそらをみると、どんな気持ちになりますか?
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